ネット通販と製造業のホームページの違い

企業のホームページには大きく分けて以下の4つの種類があります。
・ネット通販サイト
・引き合いや集客を目的としたサイト
・ポータルサイト等の広告を目的としたサイト
・商品・サービスのサポートサイト

その中でも特に多いのは、「ネット通販サイト」と「引き合いや集客を目的としたサイト」です。

ネット通販ではオンライン上で注文が確定します。

一方、引き合いや集客を目的としたサイトでは、
ホームページを見たお客さんがお店に来店したり、
商品の資料を請求したりすることを目的とし、
その後はリアルでのやりとりになります。

 

ではここで質問です。

インターネット上で商品を購入することができる「ネット通販サイト」と、
引き合いを目的とした「製造業のサイト」で
どちらも1000人訪問者があったとして、
「ネット通販サイト」で商品を注文する人数と、
「製造業のサイト」で資料請求をする人数は、
どちらが多いと思いますか?
できればここでちょっと読むのを止めて、どちらが多いか選んでみてください。

1)「ネット通販サイト」で商品を注文する人数の方が多い

2)「製造業のサイト」で資料請求する人数のほうが多い

3)どちらも変わらない

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ネット通販の場合は、商品を購入するためにお金を払わなければなりません。
一方製造業のように引き合いを目的としたサイトは資料請求するだけですので
お金を払う必要はありません。

それなら後者のほうが多いような気がしませんか?
しかし実はそうではなく、1)の「ネット通販サイト」の方が多いのです。

つまり、製造業のホームページを見て資料請求する人の率よりも、
ネットショップで商品を購入する人の率のほうが高いのです。
なぜでしょう?

その1番の理由は、リピート率の違いです。

ネット通販の場合商品を気に入った顧客は何回もホームページにやってきて
リピート注文をしてくれます。
2回目からは最初から買う気でやってきます。

しかし、引き合いを目的としたサイトでは、
ホームページが使われるのは最初の1回目だけというケースが多いのです。

製造業などの場合、問合せをするとその会社の担当者から連絡があるので、
その後は直接担当者とメールや電話でやり取りをするケースが多いはず。
ホームページは最初だけしか使われないのです。

中小製造業で、ホームページのデザインが飽きてきたから変えたいとか、
季節ごとに季節にあったデザインに変えたいと言われることがあるのですが、
中小製造業のホームページは基本的に長期間継続して何度も訪れる人は少ないと
考えておいたほうがいいです。
ホームページは、最初のきっかけ。

何度もホームページを見てデザインに飽きてきているのは、
その会社の社員だけだったりします。

だから中小製造業のホームページは、定期的にリニューアルすることよりも、
最も効果の高いホームページに改善していくことのほうが大切です。

 

ネット通販で商品がたくさん売れたという話はよく聞きますが、
町工場でホームページからたくさん引き合いが来たという話はあまり聞きません。

だから、町工場もホームページを活用するためにはネット通販を
しなければならないと考える人も多いようです。

しかし、そんなことはありません。

実際に私は多くの中小製造業の方にお話をお聞きしていますが、
ホームページがきっかけでたくさんの受注を取っている会社は山ほどあります。

でもそれに気づいていない人も多いのです。