今年もあと2日になりました。
みなさん今年はどんな1年だったでしょうか?
フェイスブックで、その日が誕生日の人のタイムラインにおめでとうのメッセージを書き込むことがあります。
そんな時のメッセージで、私は「いい1年になるといいですね。」とは絶対に書きません。
「いい1年になるといいですね。」というのは人任せだからです。
司馬遼太郎が、後に土佐の大名になった山内一豊とその妻千代のことを書いた小説『功名が辻』にこんな一節がありました。
関ヶ原を前にして、東軍徳川方につくかそれとも西軍に着くべきか、山内一豊の家来たちが不安になっています。
山内一豊は徳川方につくことを宣言しますが、家来から問われます。
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「押して申し上げまする。殿には、徳川殿が勝つ、
というお見通しはござりまするか」
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それに対して山内一豊はこのように応えます。
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「ないー」
と、伊右衛門は大きな声でいった。
「成算などはない」
「徳川殿が勝つかどうか、そういうことはわからん。
わかっておればもともと合戦などをする必要のないことだ」
「徳川殿を勝たせるのだ」
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そう。
どちらが勝つかではなく、どちらを勝たせるか。
「どちらが勝つか」は主体性がなく流されているにすぎない。
そうではなく、主体性を持って自分たちが成功するのだという強い信念を持つことこそが大切だということです。
日頃生活を送っていると、嫌なこともあります。
不景気のせい、誰かのせい、仕組みが悪い、法律が悪いと他人のせいにしてしまいがちですが、それでは他人に依存して生きていることになります。自分の人生では自分が主役。誰かのせいにするのではなく、自分の人生を自分で切り開き、自分が良いと思う方向へ変えていけるように努力する。
私が大手企業を退職した時に、
「なんであんなにいい会社をやめたんだ。」
「エリートコースだったのに。」
「収入が不安定になんるんじゃないの?」
なんて言われて自分自身も不安になることもありました。
でももう終わってしまったことをあれこれ後悔しても何もいいことはありません。
ただ今できる最善のことをやるだけ。
今ではあの選択は正しかったという確信があります。
だから私は「いい1年になるといいですね。」とは書きません。
「素晴らしい1年にしてください!」
と書きます。
自分でいい1年にしてくださいねって。
ということで、
来年も素晴らしい1年にしましょう!