デザイン思考

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DG TANANOという会社をご存知でしょうか?

●DG TANANO http://www.dgtakano.co.jp/

テレビなどでもよく取り上げられているのでご存知のかたも多いと思います。蛇口に取り付けると90%も節水ができるという節水バルブを作っている会社です。DG TANANOでは、ブレインキャンプという、革新的なアイデアを生みだすためのトレーニングプログラムも開催しています。

先日、ブレインキャンプが大阪のGarage Minatoで開催され、私はブレインキャンプには参加していないのですが、その後の大阪WORLD STUDIO計画ミーティングというのに参加させてもらいました。そのミーティングでDG TANANOの高野社長が、「デザイン思考」が大切だという話をされていました。

「デザイン思考」というのは、チラシやウェブなどのデザインをするデザインではなく、もっと広く、消費者の悩みや欲求からそれを解決する商品を生み出し、どのように届けるのかまでをトータルで考えていくというものです。

私も早速、『デザイン思考が世界を変える』(ティム・ブラウン)という本を買ってきて勉強しています。成功するアイディアの3つの条件というのがあって、それは

●有用性

●技術的実現性

●経済的実現性

の3つです。

「有用性」は、それが顕在的・潜在的に求められているということ。「技術的実現性」は、それが技術的に対応できるということ。「経済的実現性」は、その商材が顧客が買える値段であり、提供者が儲かる値段であること。

日本の中小企業が自社製品を作ろうとするとき、多くは「技術的実現性」のみに目が言ってしまうと、高野社長は言われました。「こんなすごい商品ができたから誰か買ってくれるだろう」という思い込みで商品を作ったものの、消費者が求めていなかったり、求めていても高すぎで買えなかったり、というミスマッチが起こっています。

3つの条件をクリアするには、まず顧客の状況をよく把握することが大切。

ある家電メーカーは、日本製の冷蔵庫を安価にしてインド市場で販売しようとしましたが全く売れなかったそうです。

なぜかというと、それが白かったから。

日本では冷蔵庫は白と相場が決まっていましたが、インドでは汚れてしまうという理由で、白い家電は敬遠されていたそうです。(今はどうか知りませんが)それはインドの市場や生活環境、文化などをよく知らずに、安い商品を作れば売れるだろうと安易に考えて商品を販売してしまったからです。

まず商品を作って売る(プロダクトアウト)のではなく、まず顧客の悩みを知る(マーケットイン)ことが必要だということでした。

私も自社商品を広げるためには、もっとお客様のことを知らないといけないと感じました。